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2017年4月 1日 (土)

〜音域拡大へのアプローチ〜 LESSON No.13

ON-LINE LESSONも13回目となりました。(^^)v
多くの相談のメールをいただきありがとうございます。
一緒にクリアする事が出来て、とってもうれしく思っています。
今月のテーマは音域拡大へのアプローチです。
 

             
             
               


昨年秋にはベルリンフィルが来日しましたね。
トロンボーンの大ソロがあるマーラー交響曲「第3番」では、アルント氏がご機嫌なサウンドを聴かせてくれました。ステキなアルバムはこちらです。マーラー 交響曲第三番  (^^)

               

今月は、音域拡大へのアプローチをお話ししたいと思います。
音域を拡大するための練習方法として、よくペダルトーンの効用が取り上げられます。
トロンボーンの場合ペダルトーン音域では抵抗が少なく息がたっぷり入ります。
ブレスコントロールのトレーニングとしても非常に有効なわけですが、アンブシュアをゆるめても鳴りますね。例えばほっぺたを膨らましても鳴ってしまいます。
トランペットでのペダルトーンの練習では、抵抗感があるのできちんと唇の回りの筋肉の支えを保たなければ鳴りません。
ここがポイントで、トロンボーンの場合でもペダルトーンは中音域を吹くときと同じように
きちんと唇の回りの筋肉の支えを保って演奏します。
初めは音量が出せないかも知れませんがより流量のある息を入れていくと、それだけ唇側の筋肉の支えが必要になってきます。

ON-LINE LESSON.10でも書きましたが、トレーニングを継続することによって筋力もついてきます。
それでは練習方法の一例を挙げてみましょう。

             
             

まず四分音符60位のテンポで4拍中音域のBの音を延ばしてみましょう。
二分音符の形で中音域のBからFへリップスラーで降りてみます。
この時、BよりもFが向こうにあるイメージを持って下さい。

             

次にFから低音域のBの音にリップスラーで降りていきます。
この時も先程と同じく 二つ目の音に対してしっかり息を入れていくイメージを持って下さい。
しっかりしたアンブシュアを維持して吹けましたか?
それではペダル音域へトライしてみましょう。

             

この時も一オクターブ上の音域で練習したイメージを大切に、F管を使用してB-F-PedalBを
リップスラーで降りていきます。 抵抗が減った分それだけの息の圧力をかけていく事が重要です。
きちんと唇の回りの筋肉の支えを保って演奏すると、いかに息の流量の支えが必要か実感できると思います。
この部分をトレーニングする事によって効果的な音域拡大への アプローチが生きてくるわけです。

             

それでは1ポジションから7ポジションまでペダルトーンを吹いていきましょう。
慣れるまでは、以前の方法(唇をゆるめる)の方が太い音を出しやすいかもしれませんがじっくり取り組んでみて下さい。
後の音に向かってクレッシェンドしていくのも良い方法です。
この方法で低音域を吹く時に息の流量に頼る事ができれば、貴方のウインドパワーはかなり良い状態にあると思います。 その状態をつかめるまで何度も繰り返して練習しましょう。

             

今度は高音域へのアプローチです。
ここまでを練習すれば、息の圧力がとても大事だと実感できると思います。
効率の良いアンブシュアと共に息の流量に頼ることが出来ればVERY GOOD!!ですね。
四分音符60・二分音符で中音域B-D-Fと上がっていきます。
この時もタンギングを使わずに リップスラーで練習しましょう。
BよりもD、DよりもFの音が遠くにあるようにイメージして、息をたっぷりと。
シラブルの変化を意識しながら練習しましょう。
アンブシュアの緊張感を保って、口の中の息の圧力を上げていきます。

             

リップスラーでFの音に上がってからクレッシェンド出来ますか?                
Fの音をクレッシェンド・ディミネンド等の音量の変化、つまり息の流量の変化をコントロール
できるように何度も繰り返して下さい。
もちろん、B-D-Fの1ポジションだけではなく7ポジションまでです。(^^)

シラブルの変化は音が上がるにつれて、「 ta 」「 te 」「 ti 」に。
音が下がるときは、深めの「 tu 」「 to 」に。
舌(シラブル)を使って口の中の容量を変化させ、
それにより、空気の圧力をつくります。

「子音はコンパクトに、母音は広く響かせて」

            

コントロールできるようになったら、B-D-H-Bと音域を拡大していきましょう。                
この時も最高音の音をクレッシェンド又はクレッシェンド・ディミネンドして
コントロールしてみて下さい。
               

             

吐く息のパワーとアンブシュアはとても密接な関係にあります。
よりたっぷり息を吐くということに着目することによって たっぷりの息を吸うことが出来るようになります。
口の中の息の圧力を高めることによって、アンブシュア側の負担は減ると思います。
具体的には、ffのダイナミクス拡大、最高音域でのダイナミクス拡大にも結びつけていきます。

             

また、ペダルトーンをクールダウンに練習することもとても良い効果があります。
しっかりアンブシュアの筋肉を保ってあげる事が大切です。
ここでゆるめて吹いてしまうと、アパーチュアが大きくなってしまい、いわゆるバテた状態になりますので気をつけてください。
ペダルトーンのppでクールダウン出来れば最高ですね。
ON-LINE LESSON.10でのPOINT3で紹介しているブラックトーン(強制倍音)のトレーニングでも、
アンブシュアの筋肉を保つイメージで練習することが大切です。
しっかり息で押し下げていくイメージを忘れずに。

             

コンディショニングのレッスンの時にも書きましたが、筋力をつけるには体が少しキツイと感じるくらいの運動量を継続していくことが大事です。
このレッスンでは有酸素運動のトレーニングに通じることが多くあります。
私も以前スポーツクラブで鍛えていた(運動不足解消!?)時に、コーチに様々なアドヴァイスをいただきました。
最近流行のダイエットではありませんが、運動量を脂肪燃焼まで持っていくのに約20分はかかりその後からが筋力アップにつながるのだそうです。
これを管楽器の練習に置き換えると、練習は継続が大事!ってことですね。(^^#)

今月
Listening CD

Caliente Joseph Alessi 
Nicola Ferroの作品集。 心地よいJazzの風を感じます。

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